ブロイラーと地鶏の意味【現役シェフが味の違いを解説】

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料理

鶏肉は牛、豚よりも安く食卓に並ぶ機会も多いと思います。
スーパーで買う鶏肉に「若どり」と書かれているのを見たことがありませんか?
「若どりって何?鶏肉は鶏肉でしょ?」と私も昔は思っていました。

実は鶏肉には種類があり、「地鶏」「銘柄鶏」「ブロイラー」と3種類あります。
それぞれには決められた定義があり、鶏肉の値段はもちろんのこと、味にも大きな違いがあります。

現役シェフの私が、「地鶏」「銘柄鶏」「ブロイラー」がどういったものなのか、味の違いも解説していきます。

ブロイラーとは

ブロイラーは品種改良を施し、短期間で成長するようになった食肉用の鶏です。
通常の鶏より早く育つため、50日程で出荷されます。

国産のブロイラーもありますが、スーパーで最も多いのは外国産でしょう。
ブラジル産の鶏肉はほぼ間違いなくブロイラーです。

若どりはふ化して3ヶ月未満の鶏

若どりはふ化して3ヶ月未満の鶏のことを指します。
よくスーパーで見られる「若どり」はブロイラーと呼ばれる鶏肉のことと思って下さい。
実は日本で流通している鶏肉の約9割はブロイラーです。

ブロイラーの味

食用に品種改良されているので、肉は焼いても柔らかく食べやすいです。
値段も安く、財布に優しいのが特徴です。

しかし、短期飼育されているので肉の旨味は少ないです。
地鶏や銘柄鶏と比べると、どうしても物足りなさがあります。
焼くと脂がめちゃくちゃ出るので、脂の処理が面倒です。

地鶏とは

地鶏は、日本農林規格(JAS)で厳格に決められた条件をクリアした鶏だけが名乗れる名称です。
地鶏の条件は

  • 在来種の血統が50%以上のもので、出生の証明が出来るもの。
  • ふ化から80日以上飼育している。
  • ふ化から28日以降は鶏が自由に動けるように飼育している。
  • ふ化から28日以降は1平方mあたり10羽以下で飼育している。

この4つをクリアして初めて地鶏を名乗れます。

地鶏の味

牛でも豚でも同じですが、長い期間育てられたものはやはり美味しいです。
弾力のしっかりとあり、噛めば噛むほど肉の味が感じられます

ただし、飼育期間に比例して肉が美味しくなるわけではありません。
飼育期間が長すぎると肉が固くなる場合もあります。
その見極めは、飼育している方のプロの技が光ります。

銘柄鶏とは

ブロイラーや地鶏は聞いたことがあるけど、銘柄鶏は聞いたことがないんじゃないでしょうか?
銘柄鶏は、地鶏のようなJAS等にとる厳格な規定がありませんが、一般社団法人 日本食鳥協会が認定したもののみ、銘柄鶏を名乗れます。

良いエサや環境、飼育日数など飼育者によって様々ですが、ブロイラーより上等な鶏肉という認識で良いです。

値段もブロイラーと地鶏の中間です。

銘柄鶏の味

ブロイラーより高いだけあって、味はしっかり感じられます。
しかし、地鶏ほどかというとどうでしょう。

個人の好みや銘柄鶏によって変わってきますが、地鶏ほど味は濃くないです。
しかし地鶏と比べると安いので、食卓には並べやすいです。

まとめ

ブロイラーは安いけど味が薄い。
地鶏は高いけど肉の旨味がしっかりしている。
銘柄鶏はその中間。

という認識で良いです。

私たちはブロイラーに食べ慣れているせいで、地鶏は味が濃すぎるという方もいます。
食事の味は好みですので、「これが誰が食べても1番!」ということはありませんが、私は地鶏が1番美味しいと思っています。

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